2020年5月18日(月)放送のNHK「あさイチ」では、「美と健康!「ビタミン」で免疫力UP」と題して、新型コロナウイルス対策で自粛の今、不足しがちなビタミンについて紹介されました。
外出自粛のために家で過ごしている今、栄養面で気を付けなければいけないのはビタミンD。また、ビタミンCは活性酸素の働きを抑えて、心臓・血管系の病気リスクを抑えるといわれています。
効果的なビタミンのとり方や多く含まれる食品について、お伝えしていきます。
ビタミンと免疫力の関係とは?
神戸学院大学田中清教授によると、ビタミンが欠乏・不足すると免疫の働きも落ちていくそうです。免疫力を高めて体を守るには、大切な栄養素なんですね。
ところが、ビタミンの摂取量は推奨量を下回っています。
ビタミンの40代女性の推奨量と摂取量
ビタミンA | 51% |
ビタミンC | 62% |
ビタミンD | 28% |
※厚生労働省 平成30年国民健康・栄養調査報告 日本人の食事摂取基準より
コロナ対策で外出自粛の今、不足しがちなビタミンD
とくに、新型コロナウイルス対策で外出自粛の今、日光を浴びる機会が少なくなっているのではないでしょうか?
ビタミンDは日光を浴びることによって作られます。私たちの皮膚にはビタミンになる前の物質があり、紫外線を浴びることでビタミンDが作られます。
ビタミンDが不足すると、免疫細胞の働きが弱くなったり、骨折リスクが高まったりすることがあります。
ビタミンDを効果的にとるには?
ビタミンDの摂取量は、厚生労働省では1日8.5㎍を食事からとるのが目安とされています。
マイクログラムなんて聞くと、微量だしすぐに取れそうな気がしますが、とり足りていないのはなぜなんでしょうか。
日本獣医生命科学大学の佐藤秀美教授によると、朝食を食べないという食生活の乱れや魚を食べていないことから、ビタミンDの摂取量が足りなくなっているのだそうです。
ビタミンDが多く含まれる食品(可食部100gあたり)
ビタミンDは魚やきのこに多く含まれています。
- さけ(焼き) 39.4㎍
- さんま(焼き) 13㎍
- さば(焼き) 4.9㎍
- めかじき(焼き) 10.4㎍
- きくらげ(油いため) 37.7㎍
- まいたけ(油いため) 7.7㎍
- エリンギ(油いため) 1.4㎍
- 卵黄 5.9㎍
※文部科学省「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」より
ただし、ビタミンDのとりすぎには注意しましょう。1日100㎍が上限とされています。
食品からビタミンDをとりすぎてしまう心配は少ないですが、サプリメントを摂取する場合は気を付けた方がいいですね。
ビタミンDと日光の関係
ビタミンDは食事からとる以外に、日光を浴びることで皮膚にふくまれる物質から合成されます。
女性は妊娠出産で一時的に骨が弱くなることがありますが、ビタミンDの不足で骨の回復を悪くしたり、劣化させたりするリスクがあります。
シミやしわから守るための日焼け止めを塗ると、ビタミンDがほとんど作られないのです。
※国立環境研究所の中島英彰さんの実験より
※地域や季節によって、日光浴の時間は変わります
半袖など肌の露出が多い場合は、日光浴の時間は約半分になります。
日光浴後に肌が赤くなるまで紫外線を浴びることは皮膚がんなどのリスクを高める恐れがありますので、浴びすぎには注意しましょう。
また、日焼け止めを塗ると、日光浴の効果が得られません。
ビタミンDの上手なとり方は?
魚やきのこに多く含まれるきのこですが、残念ながら野菜にはほとんど含まれていません。
ビタミンDは脂溶性ビタミンなので、油といっしょに摂取すると吸収率がよくなります。
魚のなかでもさけには39.4㎍(可食部100gあたり)も含まれており、1切れで十分必要量を摂取できます。サケフレークでも大丈夫です。
- ビタミンDは冷凍してもこわれないので、冷凍保存してサッと使えるようにしておく
- 日光にあてるときのこのビタミンがふえる→1~2時間日光にあてる
コロナ対策の今、気をつけたいビタミン不足まとめ
外出を控えて家にいると、ついつい室内にこもりがちになります。人との接触を避けるために外出を控えることは大切ですが、忘れてしまいがちなのが日々の健康維持。
庭やベランダで日光を浴びながら、少し体を動かすようにするといいですね。
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