2020年4月15日、NHKガッテン!では「今こそ備えて!オレオレ詐欺を元から断つ秘策」と題して、電話を使った効果的なオレオレ詐欺撃退法が紹介されました。
新型コロナウイルスの流行につけこんだ、オレオレ詐欺の被害が今、急増しています。
自分は詐欺にはひっかからないから大丈夫、と思っていませんか?
人間の感情をうまく動かす心理作戦で、だれでもだまされてしまう仕組みがあるのです。
オレオレ詐欺の最初の入り口は電話です。この電話に隠されたヒミツを紹介します。
今おススメしたい留守番電話のすごい力
2019年6月19日放送の「今すぐ出来る!オレオレ詐欺を元から断つ秘策」をもとに、今急増している新型コロナウイルス関連の特殊詐欺に備えるという目的で、紹介されました。
ご両親、おじいちゃんおばあちゃんがだまされていたら、と思うと心配になりますね。
番組では、オレオレ詐欺にひっかからないように、身近にある電話を利用したワザが紹介されました。
それは、留守番電話。
だれでも一度は使ったことがある留守番電話機能が、オレオレ詐欺対策になるのです。
耳の錯覚?留守電に秘められたパワー
では、なぜ留守電がオレオレ詐欺対策になるのでしょうか。
番組では3人の専門家のもと、ある実験が行われました。
A、Bと2つのグループに分けて、音声の指示に従って色鉛筆を立てる、カードを探すなどの道具を使った課題に取り組んでもらいます。
Aグループは急き立てられながらも、なんとか作業をこなせたのに対し、Bグループはあせってしまいうまく作業ができませんでした。
結果は、なんとスピーカーとイヤホンの違いにありました。
Aグループはスピーカーによる指示、Bグループはイヤホンを装着していました。
耳元でなった音は人の感情に無意識的に影響を与えることがわかったのです。
耳の錯覚でドキドキしちゃう?
専門家の実験によると、スピーカーから声を聴いたときと、耳元で声を聴いた時では、発汗の量に違いがみられました。
耳元で聞くと相手が近くにいるように感じて親しみを感じます。そうすると、ドキドキして内容を無視できなくなってしまう、というのです。
逆に、スピーカーで聞けば冷静になれます。
留守電設定に地域ぐるみで取り組んだ自治体
留守電がオレオレ詐欺対策に効果的なら、ボタン一つで簡単にできる!と思いますが、なかなか全世帯に設定するのは難しいのです。
何回もコールして出ないのは失礼、留守電だとがっかりするので相手に申し訳ない、という理由からでした。
この問題に地域ぐるみで取り組んだのが山形県寒河江市でした。
留守番電話に設定するのが有効だとわかっていても、相手に対する思いやりから、なかなか実行できません。
そこで乗り出したのが、留守電が失礼でなくなる対策です。
機械から流れてくる応答メッセージを使うのではなく、別のメッセージを使う方法です。
みんな思い思いにオリジナルのメッセージを録音したり、お孫さんに録音を頼んだり、楽しそう♪
あらかじめ防犯のために留守電にしている、と応答メッセージでお伝えしておくと失礼にはなりません。
オレオレ詐欺対策留守電設定のコツ
1.つねに留守電設定にしておく
おうちにいるときでも、つねに留守電設定にしておきます。
2.基本的に電話には出ない
メッセージをスピーカーで聞いて、必要なら折り返し電話をします。このとき、知らない電話番号にはかけないようにします。
着信のあった番号を表示する機能がある場合は、知っている番号かどうか確認します。
3.指示された知らない番号にはかけない
メッセージに録音された知らない電話番号には、かけないで!
詐欺かもしれないと思ったら、周りの人や専用の窓口に相談しましょう。
188(消費生活相談窓口)
4.応答メッセージを変更するときに、名乗らない
応答メッセージをユニークなオリジナルメッセージに変更すると、「留守電では失礼かも」という不安をなくすことができます。
そのとき、悪用されるおそれがあるので、「はい、○○です。」と名乗らないようにします。
ただいま防犯対策のため留守番設定にしています。
すぐに折り返しますので、発信音のあとにお名前とご用件を入れてください。
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